キングオブキングスG+をプレイしてみました

 あけましておめでとうございます;-A-)
 1月の終わりごろから風邪をひいてしまい、なかなか抜けない状態が続いておりました。倦怠感がなくなってからもしばらく軽い咳が続き、どういうわけか今もトイレの芳香剤の匂いがほとんどわかりません。他の匂いはわかるので暮らしに支障はないものの、もしかして例の流行り病だったのかもしれません。
 というわけで休んでいる間ヒマでしたので、多目的空感さんのキングオブキングスG+をプレイしてみました。

kyolucam.wixsite.com

 前作(G)からいくつかの調整(魔法の効果の変更など)が図られていますが、目玉となるのは新ユニット(PSのナムコアンソロジー2で追加されたのと同じ、ガーゴイル、ケルベロス、バーバリアンの三種)の追加です。これらについても
 ガーゴイル > ケルベロス > バーバリアン > ガーゴイル
という三すくみが成立しているのがこのゲームらしい特徴です。
 ただ実際プレイしてみるとガーゴイルが最も使える感じです。飛行キャラなので移動が容易で、苦手な相手が少ないのがメリットです。ゴーレムやスケルトンはもちろんカモにできますし、グリフォンやジャイアントに対しても優勢で、さらに小型妖精から移動後の攻撃を受けることがない(特殊能力)ため特攻されて削られることがほとんどありません。ワイバーンほどではないものの全滅しにくく、レベルMAXまで持って行きやすい万能キャラといった感じです。モンクやバーバリアンを苦手としていますが足の速さで簡単に逃げられますし、むしろ同じガーゴイルが迫ってきた方が厄介な感じです。
 ケルベロスは足が遅いのが難点で、さらに敵にバーバリアンがいないとこれといったターゲットがいなくなるためあまり使う機会がありません。人間ユニットと戦闘した際に相手の食料を大きく減らす(特殊能力)ことができるので、敵の厄介なナイトを足止めすることができますが、それよりもグリフォンをぶつける方が簡単で損害も少ないです。不遇なリザードマンに活躍の場を生んでくれたのはありがたいと言えばありがたいですが…。
 バーバリアンも敵に竜族がいないと存在価値が薄いです。竜族がバンバン向かってくるような負け戦…というかマゾプレイでないとあまり出番がありません。他のキャラを相手にしていても、ガーゴイル以外にはどうも決め手を欠くというか有利さを感じませんし、なんといってもファイターやゴブリンにゴリゴリやられるのが痛すぎます。
 既存のキャラクターと比べてみてもやはりガーゴイルの扱いやすさが突出しています。特にマップが大きくなるにつれてワイバーンとナイトとガーゴイル(あとマップによってはサーペント)以外は足が遅すぎて進撃についていけなくなります。もちろん小マップやマゾプレイだとバーバリアンやモンク、ソーサラーにも十分出番はありますので、この辺りの評価は好みのマップサイズやプレイスタイルによって印象が違うかもしれません。

 その他の全体的な感想ですが、戦闘結果の当り外れは依然として(FC版と比べて)大きいです。TOTAL40ポイント台で一体も倒せなかったり、逆に一気に全滅させたり…ということもあります。しかし毎回予想通りになるのも退屈なので、ここは不満というほどでもありません。
 ただ気になるのはファイターがキングに負けるケースが多い点です。3,4部隊程度突っ込ませたぐらいでは容易に返り討ちに遭います。ファイターこそキングの天敵で、ファイターをいかにキングまで到達させるか…というのがこのゲームのキモというか最も基本的な戦略だと思うのですが、そこがノイズ(乱数)にかき消されてしまうのはちょっと興ざめな感じがします。ファイターとキングの力関係をもう少しファイター寄りにしてほしい感じです。

応用情報技術者試験を振り返る

 令和3年度秋の応用情報技術者試験に合格しましたので、詳細をまとめました。
 アドバイス的な内容も含めたところかなり長くなりましたが、後の受験者の皆様の参考になれば幸いです。


目次


試験結果

 午前78.75点
 午後75.00点(セキュリティ・経営戦略・組込みシステム開発・サービスマネジメント・システム監査)
 割と時間をかけたことを考えると点数はもう一歩足りない感じですが、「安全第一、普通の点数で普通に受かる」ことを重視しましたので、それは十分達成できたと思います。


受験の経緯

 いわゆる自己啓発です。合格しても金銭的メリットはないものの、ソフ開から応用情報に制度変更があって受験しやすそうになっていたので、それ以降受験の機会を伺っていました。もっと早く受ける選択肢もありましたが、必要に迫られているわけでもなかったので、先に宅建と行政書士を取得していました。
 なお情報技術者試験はデータベース以来15年ぶりの受験でした。いまや40どころか50の手習いといった感じです;-o-)


使用した参考書等

 使用したのは以下のものです。これだけで足りました。

  1. 応用情報技術者試験ドットコム
  2. 令和03年応用情報技術者 合格教本(技術評論社)
  3. ITIL はじめの一歩 スッキリわかるITILの基本と業務改善のしくみ(翔泳社)

 1は受験者で知らない人はいないだろうと思います。午前問題はもちろんのこと、午後問題の過去問演習もできて自動採点までしてくれるという優れものです(精度はもう少しといったところですが)。アウトプットはこれだけやってても十分合格ラインに達します。ただし、さすがに直前期は回答用紙をダウンロードして手書きの練習もしました。
 2も定番の参考書です。試験で求められる知識はほぼカバーできます。ただし章立てが午後問題の分類ときっちり対応していない部分があるので、どこに必要な情報が記してあるのか整理する必要があります。また、ネットワーク分野の記述が求められる学習量に比べてやや少ない感じがしますので、そこをカバーする意味でもう一冊足してもいいかもしれません。なお同社の過去問題集も購入していたものの、1のサイトが優秀でしたので結局使いませんでした。
 3については、サービスマネジメントの分野が若干心細い気がしたので購入しました。ただしこれで知識を詰め込むというより、気分転換に読んでいた感じです。内容自体は有益ですが受験参考書でもありませんし、使わなくても試験には十分対応可能だと思います。


学習戦略

 受験前日までの学習についてです。なお学習は今年5月に開始し、結果的に180時間ぐらいを費やしました。基本情報を取れた方なら同じくらいの時間で済むだろうと思います。


 自身の目標と受験を両立させる

 試験当日こそ合格に徹する必要がありますが、かといって午後問題における有利さだけを基準にして学習内容を決めるのも考え物です。受かっても現実に必要となる資質が何も身についていない……というのでは悲しいので、なるべく業務上の必要や個人的関心と両立した学習を進めるべきかと思います。
 私自身はセキュリティとネットワークの知識が不足していると感じていたことと、監査に多少関心があったことから、それらの分野に時間をかけるようにしました。最終的にネットワークは選択しませんでしたが、選択の有無にかかわらず有意義な学習だったと感じています。組み込みが何かの役に立つのかと言われれれば微妙ですが;-o-)


 午後問題は対応できる問題(分野)を6,7個作っておく

 5つ(セキュリティ以外4つ)に決め打ちすると当日ハズレを引いたときのダメージが大きいので、6つは押さえておいた方がいいです。
 なお、絶対的な得意科目を作るという考え方がありますが、実際に難問が出てきたらやっぱり点は取れませんので、むしろあまり1つの科目をアテにせず当日の問題を見てドライに選択することを意識しました。


 基礎理論にあまり時間を使わない

 参考書の序盤にオートマトンとか論理回路とか、やけに難しい数学的な内容が出現します。しかしほぼ午前問題にしか出ませんので、その辺りは適当に割り切りました。


 午前問題は過去問の理解と暗記に徹する

 上記の応用情報技術者試験ドットコムを利用して暗記あるのみです。同サイトには平成17年春からの問題が記録されていますので全部やっておくに越したことはありませんが、少なくとも過去10年分はやっておきたいところです。
 進め方としては分野別に解いていくのがおすすめです。共通鍵/公開鍵、SaaS/PaaS/IaaS、アローダイアグラムとクリティカルパス、派遣と請負契約など、頻出問題を通じて効率よく知識を吸収することができます。
 午前問題はやはりバカにできません。午後は問題選択によってはごまかしがきく部分もありますが、午前はマークシートですので部分点もありませんし、そもそも問題の多くはその場で考えてどうにかなるものでもありません。また、午前問題を暗記することで、午後問題を考える際の材料を手に入れることができます。参考書を併用しつつ、問題から得られるものはすべて頭に入れるようにします。ただし基礎理論の難しい問題については答えだけ覚えるようにしました。
 とにかく過去問は覚えて反射的に答えられるようになる必要があります。できなければ負けが濃厚です。


 午後問題は過去5、6年分を2回は繰り返す

 なるべく多くの問題を解きたくなりますが、1回で終わってしまうよりも範囲を絞って2回は繰り返すようにした方が得策だと思います。出題傾向とともに、自分の思考や記述の癖がよくつかめるからです。
 私自身は平成26年度以降の7分野(セキュリティ、経営戦略、ネットワーク、データベース、組み込み、サービスマネジメント、監査)を2回繰り返しました。


 午後問題は書き写すのが基本

 午後問題をやっていると「考え込むよりも適当に書いてあることを書き写す」ことがいかに重要かが理解できます。
 いきなり説明されても訳が分からないとは思いますが、典型的なのが平成30年春期の午後問10(サービスマネジメント)です。この問題では終盤に次のような記述があります。

この計画に基づいて、T社では想定される災害の対策シナリオを作成し、大規模な障害対策訓練を毎年1回実施している。④T社はこれに、U社にも参加してもらうことを検討している。

 この記述に関する設問3(2)の内容が「既にT社で実施している障害対策訓練の有効性を向上させるために、T社からU社に要請する内容を、40字以内で述べよ。」というものです。そしてIPAによる模範解答例は次のようなものです。

運用課から担当者を選定し、該当者に障害対策訓練に参加してもらう 。

 ……この解答は余りにそのまんまなのです。最初に書いてあったことを言い換えただけであって、何かアイデアを示したとは思えない内容です。しかしこれが公式の正解なのです。ときにこれで何とかなるのが午後問題なのです。
 もちろんこれは極端な例で、実際にこの通り答えるのがためらわれるほどです。しかしそのほかの問題でも、問題文中で述べられている内容を機械的にあてはめてみて、答えになりそうなものをそのまま書き写すことが有効な場合が多いです。もちろん常にそうとはいえませんが、経営戦略、サービスマネジメント、監査ではこの傾向が顕著です。


 設問順に難しくなるわけではないことを理解する

 これも平成26年春期の午後問7(組込みシステム開発)をご覧いただきましょう。
 問題文の最後の最後に、次のような一文が挿まれています。

インターネットを経由して、外出先から給水器の設定を変更したり、状態を監視したりする機能を、給水器に追加することを検討した。この通信はインターネットを経由することから、”通信相手の( e )を行い、なりすましによる不正な給水器操作を防止する”、”通信内容が漏えいしないように、通信データを( f )する”などのセキュリティ対策が必要である。

 ……そして最後の設問4で2箇所の穴埋めをさせられるわけですが、何のシステムかわからなくとも、ここだけで考えてもeが「認証」(公式解答によると「機器認証」)で、fが「暗号化」であることは容易に答えられます。
 こういう問題が案外多いのです。設問1だけが妙に難しいという場合もありますので、すぐにあきらめてはいけません。


当日の戦略

 受験当日についてです。


 午前の回答方針

 まず過去問にすべて答える。過去問を識別し、覚えている答えをそのまま記すこと。
 新作問題は後回しにして時間を使わないこと。7割以上正解できたと思ったらそれ以上真面目に考える必要も薄れるので、あとは雰囲気で答えて残り時間は記入ミスの確認に回す。
 ……といったところです。過去問の割合が50%とすると、その50%を完全に答えられさえすれば、残り50%がすべてヤマ勘でも計62.5%となり合格ラインに達します。新作問題も考えてどうにかなるものは多くないので、とにかく過去問を完全に覚えてその通りに答えられれば勝ち、できなければ負けです。


 午前の答え合わせをしない

 今回の受験において、若い受験者が友達同士で午前問題の答え合わせをしているのがやたら目についたのが印象に残っています。
 もちろん自由時間に何をしようと勝手なのですが、答え合わせはあとでいくらでもできます。少しでも時間があるなら目の前のことに集中すべきで、紛らわしい用語を1つでも整理して頭に入れておくのがベストでしょう。


 午後の回答方針

 問題を解く順番は事前に決めておきます。具体的に言えば「頭の切り替え」を減らすようにすべきで、セキュリティとネットワーク、サービスマネジメントと監査などは一気に解いてしまった方がやりやすいものと思います。
 問題の取捨選択ですが、ちょっと危険な問題だなと思ったら問題文と設問を大まかに1、2分読み込みます。それぐらいの時間があれば案外難度は判断できます。迷ったら問題文よりも設問に注意した方がいいかもしれません。設問や選択肢の内容に違和感を覚えたら大体難しいです。そして難しいと思われる問題は素直に回答を諦めます。いくら得意なつもりでも、時間をかけて学習した分野であってもさっさと捨てます。
 あとは上記の学習戦略で述べたように、あまり凝った答えをひねりだそうとしないことです。考えるあまり時間が無くなって簡単な問題をも見逃すのが最も怖いです。
 最終的に回答欄は必ず埋めます。午前に限らず、空きを作ってしまうのは解答欄ズレのもとです。


午後のおすすめ選択科目

 上記のように受験者自身に求められている分野の学習を優先すべきとは思いますが、比較的安全勝ちを狙いやすい分野があるのも事実ですので、「もう一科目」で迷った場合にどうぞ。私自身が比較的容易、または難しいと感じた問題についてもメモしています。


 経営戦略

 覚えることはやや多いですが一般のサラリーマンレベルの知識でも太刀打ちできますし、多少でもマーケティングとか経営分野の学習歴があればさらに有利になります。過去には貸借対照表/損益計算書がメインの問題もありましたが、情報技術者試験で深追いすべき内容とも思えないので、最低限やっておいて面倒な問題が出たら捨てるというのもアリだと思います。
 易:H30秋
 難:H27春・H29春・H29秋


 ネットワーク

 情報セキュリティはもちろんのこと、他の午後問題でもネットワークに関連した出題がよくみられます。関連する分野が広く、ネットワーク図に対する抵抗感がなくなるだけでも儲けものですので、学習する意義は非常に大きいと思います。
 ただし、問題が時系列的な変化を含んでいて複雑である場合が多い(例:トラブル発生→改善案→さらに上司のダメ出し)のと、平成30年度以降やや難化しているのが痛いところです。
 易:H29秋
 難:H27春・H30春


 組込みシステム開発

 日常生活や産業の現場で運用されるシステムについて出題されます。
 実は、特に技術的な知識がなくても各部分の動作の概要が把握できれば容易に回答できます。テクノロジ分野ではあるものの、プログラミングにおける再帰とかデータベースにおけるサブクエリのような、目がチカチカする要素がないのは受験のうえで非常に有利といえます。さらに問題文の記述も比較的親切で把握しやすく、とにかく読みさえすればわかる場合が多いのです。計算問題も単純な容量計算や「時間=距離÷速さ」のレベルです。クロックのn分周といった表現が出るあたりは独特かもしれませんが、それもすぐに慣れます。
 易:H27春・H29春・R3秋


 サービスマネジメント

 参考書でも余り大きくページを割いていない分野なので敬遠されやすいかもしれません。しかしサポートの立場になりきればあとは常識的になんとかなります。ある程度の社会経験があれば有利な分野かと思いますが、サービスデスクの経験は特に必要ありません。
 ただしインシデント管理、問題管理を中心とする「○○管理」のほか「既知の誤り」「CI」「CMDB」といった用語の意味を多少押さえておく必要があります。あとSaaS/PaaS/IaaSの区別がつけばなんとかなる問題が多いように思います。
 易:H26秋・H27春・H29春


 システム監査

 日々決裁印を押しまくる立場;-A-)には打ってつけの問題です。応用情報がときに「文系有利」「社会人有利」と言われる理由の一つが、この科目の存在です。ただし属性に関わらず誰でも解けます。
 日常的なチェック業務の内容の是非が問われます。例えるならいわゆる「4枚カード問題」のようなものかと思いますが、一見もっともな確認作業のどこに抜け穴があるのか、何と何を照合すれば補えるのかを意識する必要があります。しかし求められるレベルは高くありません。
 また、覚えるべき用語もほとんどありません。ただし指摘事項と助言事項を取り違えると全く見当違いの回答になります。
 易:H27秋・H28春・H30春・H31春
 難:H29春


 ちなみに他の科目についても一言。ただしほとんどやらずに先入観で語っているだけですので;-o-)やはり興味のある分野をやってみてご自身の適性を確かめるのがよろしいかと思います。

  • プログラミング……基本的に正解が一つに定まる分野ですので、普段から一定のレベルでやっているなら高得点が狙えます。ただし大崩れすることもあるのが宿命ですので、今回の私のように、なるべく常識的なことを書いて粘り勝ちするような方向で勝負したい場合(いわゆる文系受験です)は避けておいた方が無難でしょう。
  • システムアーキテクチャ……想像のつかない分野でしたが、どうも午前ができれば何とかなるらしいです。組み込みと同じ匂いがしますので興味がある人は試してみてください。
  • データベース……基本的にプログラミングと同様です。日常的な事務仕事においても有益な内容ではあるものの、最低限の得点力をつけるまでが大変です。また、設計とSQLだけならまだいいものの運用まで含めると案外範囲が広いので、時間的に余裕のない方にはおすすめしません。
  • 情報システム開発……好みが分かれます。サービスマネジメントかこちらか、つまり運用か開発かですが、立場によって感情移入できる方が選ばれるようです。
  • プロジェクトマネジメント……何といいますか「炎上処理」のようなしんどいイメージがあったのでタッチしませんでした。実際はわかりませんが。


終わりに

 宅建などと同様に常識的な範囲の努力で合格が可能です。技術者としての経験や得意分野がなくとも、戦略というかある程度の準備と立ち回りで十分に勝負できます。知名度や評価も悪くないので、多くの人におすすめしたい資格です。

応用情報技術者試験に合格しました

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 2か月以上も間が空くと受験したのも忘れそうになりますが、今日が合格発表でした。
 当日の手ごたえとして、まあなんとかなっただろうという感じだったのでさほど緊張もせず照会したところ、結果はめでたく合格でした。
 午後は結構トンチンカンな答えも書きましたので目立つようなスコアにはなりませんでしたが、まあこんなもんでしょう。むしろ素点を考えると何ポイントか下駄を履かせてもらったかもしれません。
 詳しくは改めてまとめ記事にしたいと思います。