ソフトのインストールが必要なくブラウザだけで遊べるコンピュータ将棋は、これから将棋を覚えたい人や、覚えたてで人間相手に対局するのはどうも気が引ける…という初心者にとってありがたい存在です。もちろん初級・中級者の練習相手やひまつぶしとしても楽しめます。
いくつも公開されていますので迷うところですが「操作性」「指し手の早さ」そして「適当な強さ(弱さ)」を重視して3つのゲームを選んでみました。
もちろんどれも無料です。
こまお
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こまお
駒の動かし方を覚えたぐらいの初心者に適したソフトです。ほのぼのした猫ちゃんがお相手してくれます。
実際のところ指し手には一貫性がありませんし、攻めも受けも心もとないレベルですので、飛車先の歩を伸ばしていくだけでも簡単に優位に立てます。また、プレイヤーの玉が「1手詰め」の状態になっても全然別の手を指してきますので、多少の心得があれば負けるのが困難なぐらいの棋力です。級位としては文字通り10級と思われます。
もっとも、本当に駒の動かし方しか知らない初心者であれば負けてしまうこともあるかもしれません。とにかく操作に慣れていろいろな駒の動きを試してみることと、駒を孤立させず複数の駒の力で前に進んでいく(飛車先の歩を伸ばすというのはそのもっとも単純な方法です)ことが大事だろうと思います。
なお、駒の動きがちょっと鈍い感じで操作性では少し劣るように思います。それと、猫ちゃんの発言がやたらネガティブなのでちょっとユウウツになってくるかもしれません;-o-)
ハム将棋
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ハム将棋
みんな大好きハム将棋。もっとも有名なブラウザ将棋ゲームです。
弱いソフトの代名詞のようにも言われますが、こまおに比べると指し手は自然で実力的に数段上手です。初級者には打開が難しい局面になることもありますし、普通に指していたら普通に負けた、ということもよく起こります。級位としては7・8級くらいかと思います。
ただ、基本的に棒銀しか指してこないので受け方がわかれば一方的に負けることはありませんし、プレイヤーの棒銀をきちんと受けられません;^-^)いずれ、棒銀でも振り飛車でも端攻めでもいいので、作戦を定めて指し進めていくことが重要となります。
なお、局面が複雑になってくると計算が追いつかなくなるのか指し手に厳しさがなくなっていきますので、苦しくても粘っていれば乱戦になりそのうち逆転の目が出てきます。この辺りの加減が絶妙で、ゲームとして面白くなっているのだろうと思います。
将棋 Flash
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将棋 Flash
ハム将棋の次の相手を探している方におすすめします。相手キャラがおっさんなのがウケてないようにも思いますが、指し手は早くてスピーディに楽しめます。
最初はレベル3(コンピュータの飛角桂香6枚落ち)からスタートし、プレイヤーが勝つたびにレベルが上がっていきます。レベル6ぐらいまでは指し手も雑で、全然受けになっていない手も平気で指しますが、レベル7あたりからもっともらしい感じの手を指すようになり、最強のレベル9になるとハム将棋より明らかに強い感じです。
まずきちんと玉を囲いますので単純に攻め倒して終わり、とはいきません。攻めについても居飛車だけでなく振り飛車も指しますので戦法に応じた対応を求められます。また、単純に空いているところに駒を打ち込むような手だけでなく、手の組み合わせで弱い部分をとがめてきます。終盤もなかなか正確です。レベル9は級位として5級程度かと思います。
妙に簡単に勝てることもありムラはありますが、もはや一筋縄ではいかない相手です。自分も玉をしっかり囲い、相手の攻めを意識した守りを考えることが求められます。
ちなみにレベルが上がると下位のレベルを選択することはできませんが、Cookieを削除するとまたレベル3から遊べます。
おわりに
いずれも決して強いソフトというわけではありませんので、得意戦法を磨いていけばいずれ勝てるようになります。
手っ取り早いのはやはり棒銀です。多くのサイトや書籍で手順が紹介されていますので、なかなか勝てないという方は参考にしてみてください。
ただ、これらのソフトに棒銀で勝てるようになってそれで終わり、というのではちょっともったいないと思います。相手が強くなるにつれ、好きな手を指して一方的に攻め勝つような展開は期待できなくなりますが、より多くの作戦を覚えて相手に応じた指し方ができるようになること、そして攻守の切り替えの判断ができること、これらができるようになればいよいよ上達を実感できるようになるだろうと思います。
まあ自分も4級ぐらいの実力なので大変おこがましいですが;^o^)