加藤一二三九段ついに引退へ

 長年にわたり盤上での激闘と盤外での珍騒動を繰り広げてきた加藤九段ですが、このたび順位戦C2クラスで3度目の降級点が確定し、ついに引退することが決定しました。自分もにわかファンの部類ですけども、これほどの名物棋士が棋界を去るというのは寂しい限りです。最近は藤井四段のデビューぐらいしか明るい話題のなかった将棋界が、また一つ大きな財産を失ってしまったように思います。
 すっかり将棋界の面白キャラとして定着しており、人間的にも癖は強い方なのだろうと思いますが、将棋への純粋な姿勢、そしてなんといっても気力体力の持続ぶりは羨ましいほどで、見習おうにも真似できないほどです。そもそも対局が深夜に及ぶプロの将棋は体力勝負の面が大きく、健康面の事情でやむなく引退を決断する棋士も多くいます。自分もまだ40歳そこそこですがすっかり気力体力のカケラもなく;-o-)加藤九段がこの年齢まで指し続けられたことには改めて驚嘆せざるを得ません。

 ところで引退が決定したとはいえ対局はまだ残っており、20日の棋聖戦2次予選では飯島七段を相手に勝利し、最年長勝利記録を更新されました。これは素晴らしい快挙です。さらに次の対局は佐藤天彦名人との一戦となりますので、一瞬でも全盛期の力を取り戻し、現役名人を慌てさせるところを見てみたいものです;^o^)