沢内晴彦「Excel VBA 実戦のための技術」(ソシム)

 私はAccessのブログをやってますが、まずデータベースとしての基本を重視したいこともあって正規化とかリレーションシップとか基本操作に関する説明が中心で、VBAにはあまり触れていません。
 とはいえ最近はフォーム回りの記事で若干VBAにも触れる機会が出てきました。しかし実のところこれまできちんと勉強してこなかったため、どうしても「まあ動けばいいや~」的なモノとなりがちです;-o-)データベースの基礎に関しては口うるさいくせに別の方面(VBA)ではテキトーな内容で害毒を流しまくる、というのではさすがにカッコ悪い気がするのであります。

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 というわけで、こちらの「Excel VBA 実戦のための技術」です。同じVBAでもExcelの方ですけども、とりあえずMsgBoxでHello Worldしてあとはメソッド関数何百連発!とかそういうノリではありません。「実務に必須のスキルとは」と銘打っているように、システムを組織的に開発・利用し長期的にメンテナンスしていくことを想定していて、初心者が陥りがちな視点の狭さや惰性的な判断を大きく改善してくれる内容になっています。もちろん心構えとかお作法だけの話ではなく、シートやセルの操作、印刷、ユーザーフォームなどに関する具体的なテクニックも踏まえて盛りだくさんの内容となっています。さらにAccessとの連携についても1章を割いてますので、純粋にAccessユーザーの視点から見ても価値のある内容かと思います。
 今秋の発表が予想されているOffice2019ではVBAの仕様が大きく変わるのではないかとも言われていますが、こうした視点とノウハウは言語や少々の仕様の違いに関わらず長く生かせるのではないかと思います。全くゼロからVBAを始める方にとっては少々難しいかもしれませんので別の入門書と併用した方がいいと思いますが、おすすめです。