「完全版 詰将棋実戦形パラダイス」詰将棋パラダイス (編)

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 遅い夏休みを消化して藤井七段の順位戦を観戦中です;-o-)
 というわけで今日は詰将棋の本です。ただし既刊の「詰将棋実戦形パラダイス」(2002年)と「詰将棋実戦形パラダイス2」(2006年)の2冊をまとめた本ということですので、これらをお持ちの方はご注意ください。

 私なんかは「詰将棋パラダイス」と聞いただけで「盤面を大きく使い技巧を尽くした超難問」ばかりなのではないかと身構えてしまいますけども、本書の作品はほとんどが盤の右上隅での攻防で、守備駒の1一香や2一桂が残っているというまさに実戦形です。手数も3手詰めから15手詰めまでで、級位者でも取り組める問題が多いです。短手数でも決して侮れない問題ばかりで、5手詰めでしばらく考え込んでしまうことがありますし、一方で11手以上の問題も目が回るような派手な局面はほとんどなく、じっくり考えさせる問題が多数収録されています。
 こういう実戦的な良問と解いていると、いかにも「地力が高まった」という気がします;^o^)さらに解き味がスッキリしていて、新聞詰将棋によくあるような「なんかだまされてる感」がないのも良いです。棋力的には浦野八段の5手詰ハンドブックや7手詰めハンドブックがそこそこ解けるぐらいであれば十分楽しめると思います。おすすめ。