ジャングルガン実機画像

 シリーズ第39回目となります。
 さて、セガのアーケードゲームヒストリー(こちら)を見ると「1966年発売の『ペリスコープ』に始まり……」などと書かれており、セガのゲーム史はペリスコープと共に始まったとされています。一方で、以前の記事で紹介したパンチングバッグのほかセガ1000(ジュークボックス)のような作品が60年代前半に存在しており、セガのtwitter公式アカウントでは「セガの歴史はこの『セガ1000』の開発からスタートしています」と言及されています。対象とするジャンルや組織の変遷の関係もあってどこからがセガの歴史なのかはいろいろな見方ができますが、さらに祖業であるスロットマシンの時代を考慮すると50年代以前にまで遡ることとなります。
 今回はそんなセガの非常に古くてレアな作品です。ロケーションは鬼怒川温泉ホテルさん(営業中)です。いまだに残る「政府登録」というネオンが渋い、ナイスなホテルです。
 画像はこちら。


(鬼怒川温泉ホテル/栃木県 クリックで拡大します)

 2台並んでいるオレンジ色の筐体がジャングルガンです。セガ1000とほぼ同じ61年ごろの作品とされているようですがどうもはっきりしません。なにせググってもレッツゴージャングルしか出てきません。おにたま様が公開しているゲームマシン誌1978年6月15日号(こちら。アーカイブトップはこちら)の8ページでやっとモノクロの筐体写真を確認できる程度で(この特集自体とても面白いのでぜひご一読を)、内容はいつものごとく全くわかりません;-o-)
 なお手前の筐体では銃が2本の赤いバンドで補強されているようですし、奥の筐体の側面がやや傷んでいることからも、この時点でかなり長く稼働しているのは確かなようです。


 そして左端にわずかに写っているマシンは、同じセガの後発作品のスペースエースのようです。上記ゲームマシン誌でも一言だけ触れられているほか、海外のコレクターによる画像も確認することができます。

http://www.pinrepair.com/arcade/spaceace.htm

 筐体のペイントは異なるものの特徴的な銃の形状は一致しているようです。ドラム弾倉が作品のイメージに合ってない気がするものの、銃の中央に描かれた宇宙っぽい部分は実にカッコイイです。


 というわけで、作品がレア過ぎる弊害で内容に言及できないのが心苦しいですが、せめて「ジャングルガンはオレンジ色のガンシュー」というだけでもセガ豆知識としてお使いいただければと存じます;-o-)
 そしてこの謎コーナーも次回でついに40回目となります。さらにビックリするような作品があればいいのですがちょっと見当たらなさそうなので、温泉ムード重視で行きたいと思います。


追記1(2022年3月):
 現在もそれなりにレトロゲームが残っているようです。ニューペニーフォールは見事ですねえ。
 ほかにもファイナルラップやチェイスH.Q.などが確認できます。

www.kinugawaonsenhotel.com


追記2:
 最も奥のピンボールはSan Francisco(Williams,1964)のように思われます。