職場の電話で会話するのが苦痛

 年度のはじめにたびたび見かける記事ですが、職場での電話を嫌がる若手が多いという記事です。
 スマホに慣れた若い人が固定電話でのやりとりに苦しんでいて、電話がイヤという理由で辞める新入社員さえいるとのことです。

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 まあ電話が苦手というのはわかります;-o-)確かに就職したときは、外から来た電話の相手が何を言っているのかよくわからず、また、自分から電話をかけるときもスムーズに切り出すのが難しくて苦手でした。そして、後で述べるように今も電話は好きではありません。
 ただ、さすがに電話が苦手というだけで「辞める」という判断になるとは考えにくく、その奥にもうちょっと別の理由があるのだろうというのは容易に想像がつきます。例えば電話が他者とのやり取りの中心になっているような業務形態(他の職員と離れて配置されている、窓口での直接対応がない、など)であれば、常に電話を発端としてトラブルや過重な業務がもたらされていて、電話がそれらの象徴になっているに過ぎないのではないかと思います。
 また、そもそもスマホだろうが固定電話だろうが仕事の電話ならではの受け答えがあるというのは同じことで、話す中身には違いはありません。固定電話どうしでは当たり前だった「本人への取り次ぎ」の機会が減ったというのは確かにありますが、せいぜいそれだけです。上記記事ではその辺りがきちんと整理できていないというか、見方がちょっと的外れな感じがします。

 さて、私はといいますと職場での電話には慣れましたが、それでも好きではありません。電話で話すこと自体、あるいは仕事の電話ならではの受け答えがイヤというのではありません。「周りの人の中で電話をするのがイヤ」なのです。何人もの同僚が静かに仕事に打ち込み、周囲にはカタカタとキーボードの音が鳴っているだけの中、独り言のように話をして、その内容が周囲に漏れているという状態がダメなのです。
 もう少し詳しく言いますと、知らない人と話すこと自体は得意ではなくとも別に苦痛ではないです。何十人もの前で発表するのも苦にはしません(アドリブが効かないので原稿がないと全くダメなタイプですが)。ただ、身内の第三者に聞かれている、なまじ知っている人間に聞かれている、というのがどうにも我慢ならないのです。電話の内容に突っ込まれるという事態もほとんどありませんし、自分は他人の電話の内容なんて全然聞いてないし気にならないので、単なる自意識過剰なのは理解できるのですが、なかなか克服できません。スマホはよくて固定電話はダメ、という人はほとんどいないんじゃないかと思いますが、私と同様の理由で「職場の固定電話で電話をするのが苦痛」という方は結構多いのではないかと思います。