アベンジャー実機画像

 暑さでやる気が出ない日々が続いてましたがやっと落ち着いてきたので、ここでシリーズ第36回目です。
 久々ですのでお気に入りの一品で行きたいと思います。ロケーションは諏訪湖畔の緑水荘さんです。これは当時の名前で、現在は上諏訪温泉 親湯として営業中とのことです。
 画像はこちら。


(緑水荘/長野県 クリックで拡大します)

 なんといっても左側に白く輝くAvenger(Electra Games,1975)です。史上初の縦シューと言われる作品です。実際には流れる雲とともに小さな敵機が向かってくる程度なのですが、その後のシューティングゲームの発展を考えるとやはり重要作であることに違いはないでしょう。日本ではこれをコピーしたと思われる神風という謎作品が誕生しており、本シリーズの第3回目でも紹介しています(こちら)。
 ちなみに実機と思われる動画がこちらです。動作に問題があるようで自機の姿が見当たりませんけども雰囲気は十分に味わえるかと思います。

https://www.youtube.com/watch?v=dlrnFLl4eTM

 隣の青とオレンジの筐体にはBLOCKと書いているようなんですけども、これがよくわかりません;-o-)
 女性がプレイしているスピードレースの右(奥)に、正面上部が緑色で側面が赤と白の筐体が見えます。これはB29(ユニバーサル,1977)のようです。文字通りB29を撃墜するという激レアガンシューティングです。
 手前に並んでいるテーブル筐体もなかなか難しいですが、左から2番目のはシェリフ(任天堂,1979)のようですね。しかしその右の黒い筐体がちょっとわかりません。画面が直線で区切られているようですがアミダーというわけでもなさそうですし。
 なおシェリフについては(アップライト筐体ですが)海外の解説動画がありました。もはや立派な30分番組ですね;-o-)

https://www.youtube.com/watch?v=FYA_9D5l9CI

 このシェリフについては私もよく遊んだ覚えがあります。プレイヤーの弾丸が速いうえに八方向に攻撃できるので簡単に無双できそうな感じに見えるものの、斜め射撃が思ったように当てられずなかなか難しかったというか上達しなかったように記憶しています。

 その他のマシンについてですが、赤い服を着た女性の奥にはこまやのジャンプアップが見えます。あと右側の奥にニューペニーフォールも見えますね。ただし配置をよく見ると手前のメダル機に塞がれてるようにも見えるので、プレイ不能の状態かもしれません。
 そして左端の、バックグラスの全面が写っているピンボールはWild Card(Williams,1977)のようです。その右の少し隠れているマシンはBaseball(Gottlieb,1970)です。なんとなく野球場のデザインが見て取れます。
 ビデオゲームとプライズ、ピンボール、メダルゲームが程よく配置されており、私の知識では説明しきれないものの奥深く魅力的なゲームコーナーです。


追記1:
 コメントをいただきましたように青とオレンジの筐体は「BLOCK」で、タイトーのブロック崩しのようです。

追記2:
 黒いテーブル機ですが、画面上の線の配置から判断するとローリングクラッシュ(日本物産,1979)のようですね。

追記3:
 ジャンプアップの右隣のマシンはレジャックのブレイカーというブロック崩しのようです。ゲームマシン1978年12月1日号10ページ目に紹介記事があります。左側のデザインが少し違うかなーという気もしますがたぶん間違いないでしょう。画像ではわかりませんが下部に払い出し口があり、メダルがもらえる機能があるとのことです。
 また、さらにその右隣のマシン(メダルゲームに隠れて上端しか見えませんが)は関西精機のエアーファイターのようです。

トランポリン/ギャラクシーウォーズ/スーパーパンチアウト/ポールポジションほか実機画像

 シリーズ第35回目です。前回からさらに時代が下った様子をご覧いただきたいと思います。
 ロケーションは石川県粟津温泉のかみやさん(廃業)です。かの日本自動車博物館の近くと言った方がわかりやすいかもしれません。
 早速ですが画像はこちら。

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(かみや/石川県 クリックで拡大します)

 右端から見てみましょう。スーパースピードレースのシート部分がちょっとだけ見えますが、その奥に半分ほど見えるのがガンマン(タイトー,1977)です。ウエスタンガンのリメイクですけどもこちらは1人プレイも可能となっています。
 その隣がトランポリン(タイトー,1978)です。シリーズ第1回(こちら)にも現れたアクロバットと紛らわしいところですが、こちらは空中ブランコをモチーフにしてトランポリンを組み合わせた内容となっています。
 さらに左の、上部が真っ赤なデザインの筐体がギャラクシーウォーズ(ユニバーサル・タイトー,1979)です。第23回目の大川荘さん(こちら)にも出現しており、これも有名な作品です。ただ、私自身はどういうわけかスペースランチャー(任天堂,1979)の方をよく遊んでいた覚えがあります。スペースランチャーの方は攻撃に成功したらそのまま攻撃を継続できて爽快感はありましたが、敵が毎回復活するためステージクリアが存在せず展開のメリハリに乏しかった覚えがあります。まあ一長一短といったところです;-o-)
 その隣の、女性が立っている台がおなじみのスペースインベーダーです。
 さらに隣がスーパーパンチアウト(任天堂,1984)です。ゲームセンターでのボイスの響き具合はチャンピオンベースボール(アルファ電子,1983)と双璧でした;-o-)デカキャラもインパクトがあります。しかしボイス以外のサウンドがモロにファミコンなあたりはどうにも貧弱で、重厚なサウンドが伴っていたらもうちょっと作品としての格が上がっていたんじゃないかと勝手に思っています。
 そして白い筐体がポールポジション(ナムコ,1982)です。ギャラクシアンなどと共に80年代ビデオゲームの世界を方向づけた重要作品で、これもこの時代の観光リーフレットによく現れる作品の一つです。
 最も奥のピンボールはNeptune(Gottlieb,1978)のようです。これほどビデオゲーム全盛の時代になるとまるで申し訳程度というか、隅に追いやられているような感じがあります。
 エレメカ中心の時代よりもだいぶスマートになった感じがしますが、これぞ懐かしのゲームセンター、という印象を抱く方は多いことと思います。続く。


追記:
 手前の右側にある2台のテーブルをインストカードから判断しますと、「ゲームコーナー」の字がかかっているものはロードファイター(コナミ,1984)、そして赤いインストカードのものはオメガファイター(UPL,1989)のようです。思いついたときはそんなバカなと思いましたが、この写真はどうやら平成時代に撮影されたものということになります。

スペースインベーダーパートⅡ/マリンデートほか実機画像

 第34回目です。
 古代エレメカのウエイトが高いシリーズになってきましたので、今回は比較的明解な1980年頃のビデオゲームの世界に戻ってみたいと思います。
 ロケーションは静岡県静岡市の三保園ホテルさんです。文字通り三保半島の先端近くにある老舗ホテルでしたが、この度のコロナ禍により2021年3月末をもって閉館となったとのことです。誠に残念なことです。
 画像はこちら。

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(三保園ホテル/静岡県 クリックで拡大します)

 やはり目を引くのは堂々と並んだアップライトです。鈴幸ホテルさんのときもそうでしたが、この5連アップライト筐体というのがいかにもタイトーらしくてカッコイイのであります。

www.yomogi2017.xyz

 右から順番に、まずはスペースインベーダーパートⅡ(タイトー,1979)です。ステージ間デモや分裂インベーダー、レインボーボーナス、無駄撃ちなしクリアによる1UP、さらには史上初とされるネームエントリー(ただし海外ではStar Fire(Exidy,1978)という作品があるようです)など、フィーチャーはなかなか多彩だったように思います。しかし基本的な見た目がさほど変わらず、プレイスタイルにも変化がなかったのが問題で、結果的にギャラクシアンに負けてしまったという印象が強い作品です。
 続いてフィールドゴール(タイトー,1979)です。ブロック崩しの亜流なわけですがコミカルな面白さがあり、私もキューティーQと並んで好きな作品です。中学校の修学旅行で泊まったホテルにたまたま置いてあり、とてもウケていたのを思い出します(その時点で超レトロでしたが)。ところで、しゃべるビデオゲームのはしりとしてスピークアンドレスキュー(サン電子,1980)が有名ですが、この作品に現れるアメフト選手も何かを叫んでいるような気がしてなりません;-o-)
 そして真ん中の筐体がマリンデート(タイトー,1981)です。トラックボールを使ってタコのキャラクターを操作し、一定回数以内にゴールまで連れていくという、ゴルフゲーム的な内容のゲームです。かなりレアな作品かと思います。
 さらにその隣がおなじみブルーシャーク(タイトー,1978)、さらにはスピードレースCL5(タイトー,1979)と続きます。
 スペースがちょっと狭苦しい感じはしますが、インベーダーブームの名残が感じられるゲームコーナーで、これも昔から気に入っています。


追記:
 コメントをいただきましたとおり、右端に見えるピンボールはゴットリーブ社のSpirit of 76(1975)またはPioneer(1976)とのことです。この部分だけでわかるとは恐れ入ります。